2010年10月14日木曜日

20101014 JBJS(Am) What's new orthopaedics trauma その1

Outcomes
この数年アウトカムについての論文が何本か発表されている.その中でとくに患者と医師との間でのアウトカムについての認識の違いについて述べたものが2本ある。
ひとつは大きな骨折をした患者において、患者の満足度より術者の満足度の方が高いとする論文がある.術者の満足度はその骨折の治癒過程とだけと相関していることがわかった.受傷や治療の客観的な指標は患者満足度とは全く相関しなかった.受傷の責任を他者に押し付けていることは患者満足度と相関していた.弁護士が介入していること、女性であることがその治療の満足度と相関していた.
LEAP(下肢機能評価プロジェクト)では求肢が危ぶまれるような症例では、術者と患者との機能面、美容面で受け止め方の間に大きな違いがあることがわかった.術者、患者ともそれぞれ満足しうる点が違っていた.治療全般を通じての不満足さが術者と患者との間での不一致が生じる原因の一つであろう.
時間外治療についての論文.時間外に治療を行うと小さなトラブルが頻発することがわかった.可能な限り時間内に手術を終わらせるようにすることが重要であろう.

<論評>
患者さんと医者の基準が違っていると言うことは最近整形の分野でよく言われること。腰痛治療評価、頚椎治療評価も患者さんの自覚症状にそったものに変わっていこうとしている.
外傷治療もこの流れに沿ったものになっていくのかな.と。
けど、こんなに満足してないと言われると心が折れそう.笑

0 件のコメント:

コメントを投稿