2010年9月17日金曜日

20100917 Up to date prevention of fall

SUMMARY AND RECOMMENDATIONS


*Multiple strategies for fall prevention have been evaluated in
different settings. For patients with a history of falling, we suggest
instituting a multidisciplinary risk factor screening/intervention
program, home hazard assessment, and an exercise program combining
several categories of exercise for muscle strengthening and balance
(Grade 2B). (algorithm 1). (See 'Preventing falls' above.)
*Medications should be reviewed for all patients, and unnecessary
drugs discontinued, with recognition that fall risk increases with the
total number of drugs taken. Psychotropic medications pose a
particular risk. (See 'Preventing falls' above and "Falls in older
persons: Risk factors and patient evaluation".)
*We suggest that older patients receive supplementation with vitamin
D3 (cholecalciferol) (Grade 2A). The intake of vitamin D in older
adults should be the equivalent of at least 800 IU daily, provided in
the diet or as a supplement dosed daily, weekly, or monthly. (See
'Vitamin D supplementation' above.)
*We suggest not using bedrails or physical restraints for fall
protection in longterm care facilities (Grade 2B). (See 'Nursing homes
and hospitals' above.)
*We suggest that most elderly patients not use hip protectors (Grade
2B). We suggest the use of hip protectors in elderly patients who are
at very high risk of falls and who are willing to comply with their
use (Grade 2C). (See 'Preventing the complications of falls' above)


・転倒を予防するためにはさまざまな角度からの戦略が必要となる。転倒の既往のある患者ではリスクファクターの分析を多面的に行い、自宅の危険場所を明らかにし、筋力強化とバランス強化を組み込んだ運動療法を行うよう介入する(Grade2B)
・内服薬の確認を行う必要がある。服薬している種類が多いほど転倒しやすいことがわかっているので、不必要な薬は減量する必要がある。精神科のお薬はそれ自体で転倒のリスクとなりうる。
・高齢の患者ではビタミンDを一日あたり800mg(D3なら1μg?)内服するよう勧める。(Grade2A)
・長期間高齢者を預かるような施設では、柵や身体抑制をおこなわないようにするほうが良い。
・多くの患者に対してhip protectorは不要である。転倒のリスクが高く、またそのような装具を喜んで付ける群のみを対象とすると良い(Grade2C)

2010年9月12日日曜日

20100911 12th JOTS(日本整形外傷セミナー) その4

--脊椎・脊髄損傷--
Misseed injuryが3-25%。けっこう見逃しあり.読影出来ていないのが主な原因.

Spinal shockとNeurological shockの違いをしっかり理解。

シーソ^呼吸.
四肢や体幹の刺激反応がなく、鎖骨より上位の刺激で反応  脊髄損傷を示唆

正常な近くが残っている最も尾側のレベルが損傷高位となる
横位診断. sacral sparingが歩かどうかで完全麻痺かどうか.Anal tone.

Frankel分類=>ASIA

頚椎の診断にはCTが最も有用(レントゲンと組み合わせれば感度100%)

呼吸合併症を減らすための早期座位獲得が目標となる.

NASCISはガイドラインではClass3(主治医の判断で慎重に行う)になっている

頚椎脱臼
”超早期に脱臼整復することが神経学的予後を改善する可能性”これが一番アツかった(笑)

意識がある状態で非観血的整復.場合によっては鎮静剤の使用も可。
20kgまで
30分以上粘らない
3時間以内の整復を目標
MRIは整復したあと、または手術決定後に行う.

強直性脊椎炎とchanse骨折 大血管損傷の可能性あり.極めて危険。

胸髄損傷による完全麻痺はまずもどることがない.
神経学的予後の改善のためには24時間以内
生命予後改善のためにははやく座位を取る.(72時間以内)

頚椎損傷の20-50%、脱臼にいたっては75%にVAの損傷が合併.
脳幹梗塞のリスクあり.
頚椎損傷があった場合には脳梗塞の危険性について早めにお話しておく必要がある。

20100911 12th JOTS(日本整形外傷セミナー) その3

--大腿骨頭骨折--
骨頭骨折の15.9%で整復困難。特に後方というよりも上方に外れている場合には無理をしない.

Pipkin1型 
骨片摘出術が最も長期成績がよい?
取りに行くのであれば前方アプローチもしくはtrochanteric flipして関節包の前方を切開.

Pipkin2型
骨接合。前方アプローチで.
後方から行くと骨頭壊死のリスクが高くなることを話して置く必要がある.

--寛骨臼骨折と骨盤輪骨折の合併--
5-15%とされているがその定義、分類はない。
創外固定では骨盤輪の安定性がえられないことが注意.また長期に創外固定を留置するとinfected rateが上がる。
股関節脱臼を伴っている場合には脱臼の整復前に創外固定をかけましょう

その受傷機転から寛骨臼骨折は横骨折、T型骨折が多い.

数ミリの仙腸関節の転位が前方に来ると1から2センチの転位となることを念頭におく.
仙腸関節から順にインタクトのところを固定していくのがセオリーか?ただし、仙腸関節の転位を残した状態であるならばまず寛骨臼を整復しておいても良いのかもしれない。
またまだ議論の付きないところ.

--寛骨臼骨折の合併症--
・血管損傷 後柱骨折の時.その骨片の形、CT上の血腫の量などに注意をしておく.
が入り釣行っ動脈の血栓形成.
Stoppaアプローチの時のCorona mortisの処理に注意。
 ・経験のある外科医と一緒に手術をする
 ・輸血の準備
 ・放射線科医にも一声かけておく
 ・高額の医療保険にも入っておく。

・大腿骨頭壊死
5%におこる
大腿内側回旋動脈に注意が必要(外旋筋群を大腿骨から1.5センチはなして切る)

・神経損傷
坐骨神経障害 股関節伸展、膝関節屈曲とする。
前方アプローチでも坐骨神経障害がありうることに注意が必要

・VTE
骨盤骨折の患者では発生しやすくなる
フットポンプなどの理学療法は有用.

・異所性骨化
頭部外傷合併例では注意が必要
インドメタシンは無効。早期からのradiationが有用.

20100911 12th JOTS(日本整形外傷セミナー) その2

--骨盤骨折の手術アプローチの決定--

原則は損傷されている側から進入.
悩んだ時には前方=>後方、単独皮切=>前後方組み合わせ=>陳旧例など難易度が高いときに限って拡大進入.

単純横骨折は骨折の回旋に依存.T型骨折は骨折型によって進入路を決定.
後壁骨折は側臥位でK-L法。後柱骨折は腹臥位でK-L法。

T型骨折が一番難しい.ilioinguinalからK-Lに変更.側臥位で手術.

--寛骨臼骨折の整復--
2週間以内に行うほうがよい。
Ball spike pusherが手術には必須.
・後壁骨折 伸展、外旋で容易に整復
・後柱骨折+後壁 後柱から止めるべき。横骨折に対してはプレートを少しoverbendingにする。
・前柱骨折 pusherとシャンつピンによる整復.Colinear reduction clumpが有用。

Stoppaアプローチを用いると前方からquadolateral surfaceがみえる.

・T型骨折 前方から手術したほうがやさしいか?

--Kocher-Langenbeckアプローチ--
サザンアプローチによく似ている.
坐骨切痕の上に行くと上澱動脈の枝があるので注意が必要。
梨状筋、上双子筋、下双子筋を切離.内閉鎖筋と大腿方形筋は原則切離することはない.
Short rotatorsは内側回旋動脈保護のために大腿骨から1.5センチは残して切る.

--ilioinguinal approach--
中枢速の皮切では恥骨結合の2横指上.あまり低いと浅鼠径輪がイキナリ出てくる。
lateral window 上前腸骨棘から外側へ。腸骨稜2/3。腸骨筋を切離して腸骨との付着部を鈍的に剥離.出血したら骨蝋とガーゼパッキング。
外腹斜筋筋膜を切離。コッヘルをかけて尾側に引っ張るようにして展開.
大腿動静脈、大腿神経を同定。腸恥筋膜を切離。
外側大腿皮神経鼠径靭帯の直下。上前腸骨棘から3センチ以内にある.50%くらいで見つからない.術前に神経障害の可能性についてよくお話しておく必要がある.

--Stoppaアプローチ--
覆布で覆うときにはへそを出しておく.(正中が分かるようにするため、ilioinguinalでも一緒.)
ヘッドライトは準備しておくと良い.
白線は分かりにくい。筋の走行方向をみて決定.
腹膜前脂肪層までしっかり開ける.
Corona mortisに注意.閉鎖動脈と外腸骨動脈のバイパス.見つけたらサージカルクリップ、血管クリップでしっかり止めておく。

このアプローチの注意
あくまでもilioinguinalのMIS。ilioinguinalができるようになってからする方が良い.(そうしないとトラブルに対応できない.)
大腿静脈に注意。万が一損傷した場合には結紮。(ただしものすごくむくむ.)
弓状線より下を切開。


前柱、前壁の骨折には使いにくい。

20100911 12th JOTS(日本整形外傷セミナー) その1

救急に従事する整形外科医に求められるもの
・多発外傷のマネジメントが行える
・基本的な集中治療が行える
・災害医療の基本的な対応が行える

寛骨臼骨折の分類
寛骨臼骨折は寛骨臼にかかる軸圧によって生じる。
解剖学的な寛骨臼ではなく、外科的寛骨臼と言う概念で見る。
基本はJedet-Letournel分類、その修正版としてのAO-OTA分類
1)前柱、後柱に骨折はあるか?(iliopectineal lineとilioishial line)
2)閉鎖孔に骨折は及んでいるか
3)腸骨に骨折は及んでいるか
4)Obuturator oblique view にてSpur signの有無をチェック

画像診断の進め方
術中は単純写真で評価せざるをえないので、単純xpの読み方に精通しておく必要がある.
AP、iliac oblique view、obuturator oblique view

Landmark
- iliopectineal line
- ilioischial line
- tear drop (寛骨臼の落ち込み)
- anterior lip
- posterior lip

Obuturator oblique viewにてSpur signの有無.両柱骨折、Foating acetabularであることを示唆。
Gull sign Roofの不整。高齢者であれば予後不良

8つのチェックポイント
1)閉鎖孔に骨折が及んでいるか
2)ilioischial lineの破綻はないか
3)iliopectineal lineの破綻はないか
4)腸骨翼の骨折はないか
5)posterior lipの破綻はないか
6)臼蓋そのものに骨折ラインはないか、またそのラインの向きは上下方向、前後方向ともどうなっているか
7)仙腸関節と臼蓋の連続性はたもたれているか、またはSpur signの存在は指摘できるか
8)CTにて骨折自体をチェック

治療方針の決定
下手な手術をするくらいであるならば保存療法のほうがまし。手術をするのであればExpertに指導を仰ぎながら治療を進めてゆく.
・関節面の適合性
・5mm以上の転位
・横骨折、T字骨折の場合
・両柱骨折のある場合
・中心性脱臼
・骨頭骨折の合併
・股関節の安定性が不良な場合

関節面の適合性
両柱骨折を除いて、Roof arc angleが有用.これが45度以内であれば保存療法で良い成績がえられる.

股関節の不安定性を評価
両柱骨折の場合 step offがなく、wideningのみであれば保存療法でいけることがある。
後壁骨折の場合20%以下なら安定。50%以上なら不安定.
20-50%のときどうするか?股関節屈曲40度まで曲げて関節裂隙の拡大を見てみる.

2010年9月1日水曜日

成長期のスポーツ障害

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